宇宙開発と国際貢献(途上国の経済・社会の開発)

年間で2~3個、ロケットの発射回数も2~3回といった程度の人工衛星の打ち上げ需要(市場規模感)では、メーカーも量産化できず、スケールメリットが出ない。製造メーカーの当該事業部や担当部門も、社内で息苦しいと思ったのだが、コーポレート・ブランディング、従業員へのエンゲージメント、CSRという観点で大成功しているといえる。
前向きに捉えれば、ノブレス・オブリージュ的で名誉ある国際貢献を、下請けの部品メーカであっても、実感できる。

これまでの宇宙ビジネスの領域で国際社会へ貢献してきた、彼らの小さなプログレスをハイライトしたい。

1) ロシアや米国が中心となって運営してきたスペースステーションにおける、科学実験棟『きぼう』の建設
2) 地球から宇宙へ物資輸送をする専用機材 『こうのとり』を提供(スペース・ステーション向け)。
3) スペースステーション所長に日本人が就任した時代もある(若田光一宇宙飛行士)
4) 地球上での米ロの論争がおこったとしても、関係各国はスペースステーションを制裁対象から除外することで合意
5) アジアの子供向けの科学教育『Try Zero-G』(実験アイデアを子供たちから集め、宇宙ステーションで実験実施)
6) 発展途上国向けの森林保全、水資源管理、地図作成など(JICAとJAXAが連携)
7) 長期技術研修におけるトルコ人技術者の受け入れ
8) 宇宙技術を利用した技術協欲による現地災害の被害削減(フィリピン&バングラデシュ)
9) 小惑星『イトカワ』(※1)に着陸成功。惑星からのサンプル(物質)持ち帰りはアポロ以来、史上二番目(※2)。
※1 イトカワ:火星よりも遠い距離にある小惑星で、交信に片道15分かかる。
※2 NASAの探査機『スターダスト』も、すい星からのサンプルリターンに成功している。
10)漫画 『宇宙兄弟』が、中国、韓国、台湾、インドネシアで読まれている

Reference: 「日本外交から見た宇宙」 (Takashi HOSHIYAMA、作品社、2016年10月)

Source(image): http://www.jaxa.jp/projects/sat/muses_c/

hayabusa

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