データ・リテラシー&異文化リテラシー

『アナログで生きてきた経営幹部や中間管理職は、ぎりぎり逃げ切れる世代かもしれないが、30歳代前後の会社員にとっては、オトナの進路選択の時期にある』とささやかれている。
進化・拡大を続けるデジタル・テクノロジー。20世紀を謳歌した自動車業界や家電業界のように、産業の裾野もおそらく広がっていくのだろう。ブランド認知、リードジェネレーション、オムニチャネル(店舗ネットワーク)、設計・製造、修理・事故対応、サービスパーツ、メンテナンス、保険といった、value chainの構成要素(個々の商い)に関してはデジタル化(部分最適)が進行しているように見える。デジタル・コマース・テクノロジーの台頭は、企業と顧客が出会う場所を変え、企業を取り巻く事業環境は、カレイド・スコープ(万華鏡)のように変化を続ける。技術が進化するスピードに企業や労働者はついていっているだろうか。。。
■1990年前後:サーバーを自社で所有・運営していた時代■
企業内で使われている情報システムは、ネットワーク、ストレージ、OS、データベース、アプリケーションなど様々な技術要素で構成されるが、それらは、一社で独占的にセットで提供されていた(メインフレーム)。1980年前後からは、複数の業者が提供する技術要素の集合体として、企業内の情報システムが運用されるようになった(オープン系)。米Oracleや独SAPなどの、大企業向けのシステム・ソリューション・ベンダーが活躍していた時代だが、事業環境の変化に伴い、彼らも新しいテクノロジー(プラットフォーム)へのシフトを急ぐ。
■2000年以降の技術革新(サーバーレス・コンピューティング)■
インターネット技術の台頭により、コミュニケーション手段が大きく変化した。これまでの携帯電話(ガラケー)やSMSといったチャネルに、ウェブブラウザーが加わり、ネット検索(コンテンツ)やeメール、SNSサイトなどに慣れ親しむようになった。新興ネット企業のベンチャー社長が、産業界や世論をも巻き込みながら、新しい時代を切り開いていった。
また、サーバーレス・コンピューティング技術の台頭により、これまで巨大資本を持つ大企業だけがエンジョイしていた情報技術が、資金力のないベンチャー企業でもビジネスに活用できるようになった(Apple iCloud / Uber / AWS / Google Cloud / Netflix  etc)。 乗車履歴など、何億人といった単位で人々の動き(交通データ)を蓄積し、公開する企業もある。また、大学教授、ベンチャー起業家、ベンチャー・キャピタルが緊密に連携して、デジタル産業の裾が形成されている地域もある。
【参考】大学の授業科目の例:最先端デジタル企業のオペレーションを学ぶ授業
How does Uber match drivers to passengers? How does Airbnb select the set of listings to show to a guest in a search? How does eBay manage trust and reputation between buyers and sellers? How does Google optimize auctions for billions of dollars’ worth of online advertising? This course focuses on the basic analytic and data science tools used to address these and other challenges encountered in the most exciting online marketplaces in the world.   (OIT 272: Stanford Univ 2019 )
[参考]American Airlines Customers Can Access Apple Music for Free in Flight
FORT WORTH, Texas, Jan. 30, 2019 (GLOBE NEWSWIRE) — Entertainment on American Airlines is getting even better. Starting Friday, American Airlines customers will have access to Apple Music to stream more than 50 million songs, playlists and music videos on any domestic flight equipped with Viasat satellite Wi-Fi. American is the first commercial airline to provide exclusive access to Apple Music through complimentary inflight Wi-Fi access.
■2010年以降、生き残りをかけて戦うプラットフォーム・ベンダー■
国産・自前主義から脱却し、外部企業と緩やかな協力関係を築く方向に、ビジネスは向かっている。一般企業(広告主)のキャンペーン予算も、デジタル媒体に流れており、企業が持つ年間広告予算の半分以上は、Google / Facebook / Amazonなどに費やされているという。また、22年間にわたり米Oracle社でproduct development等をリードしてきたThomas Kurian氏は、2018年の年末に辞任を発表し、現在はGoogle Cloud事業のCEOに就任している。さらに、Amazon Web ServiceやMicrosoft Cloudに関しては、米政府機関向けのインテリジェンス・プラットフォーム刷新プロジェクト(“ジェダイ”)に向けた入札の準備をしているとされる(2018年の各種報道)。
また、国境を越えた産学コラボレーションにおいてもサクセスケースが増えているのだろう。国産同士の連携から脱却した共同投資は、研究開発効率の向上に寄与する。
Global Parametrics has partnered with the Barcelona Supercomputing Centre (BSC) to improve the speed and scale of its climate-related risk modelling. Global Parametrics is a parametric and index-based risk transfer start-up that’s backed by the UK and German governments, (Source: Reinsurance News :  4th February 2019)
Munich Re takes stake in German Research Centre for AI.
The DFKI is a not-for-profit public-private partnership that receives project funding from sources such as the EU and the German government, as well as support from the membership of tech companies such as Airbus, BMW, Bosch, Google, Microsoft, SAP, Volkswagen, and now Munich Re.  (Source: Reinsurance News :  1st February 2019)
■2020年を前に、組織体制やポジションの再構築を急ぐ多国籍企業(データ・ガバナンス & リテラシー)
IoT Device/ Mobility / Robotics / AI / Distributed Ledgerなどの時代のキーワードが氾濫する中、ビジネス・オブジェクティブを達成するための手段として、データ活用に対する期待値が年々高まっている。2018年現在、データ・マネージメント領域の求人には次のようなキーワードが頻出している :Data Architecture / Data Governance / Data Integration / Data Life cycle Management / Master Data Management / Data Transformation / ETL tools / Data Governance / Lineage / Resiliency。データガバナンス強化に向けた組織体制の再構築を進めているのだろうか、欧州や米国に本社を置く多国籍企業では、データ・リテラシーの高い人材の発掘に血眼になっている様子が伺える。
How Data Literate Is Your Organization? (Forbes / Oct 26, 2018)
Data literacy may be a key driver for the successful digital transformation. The survey of several hundred decision makers (conducted by Wharton School, commissioned by Qlik) found just 24% of Senior decision makers passed the test for data literacy. This cannot simply be put down to a generational thing either, for the study also suggests that data literacy among digital natives was just 22%.
■“Culture eats strategy for breakfast” (Peter Drucker)
明治時代の先人たちは、新しい欧米の概念を日本に持ち込んだ際、新しいコトバを同時につくった(概念を啓蒙した)と聞くが、今日のコマーステクノロジーは泉から湧き出る水のように、日々生まれ続けており、新領域の認知啓蒙/普及は、世界的に英語がスタンダードとなっている。2019年現在、日本においても外国人人材が働きやすい就労環境の整備(議論)がすすんでいるが、多国籍環境でプロジェクトを遂行させるための課題として、まず、受け入れる側のマインドセット変革があると考える。
【参考】無意識に感じる部分は、その違いによりテンションが高まりやすい(日本人感覚が通用しない)
  • 美しいvsきたない、おいしいvsまずい、心地よいvs不快、
  • 他部署への迷惑  vs あとは他部署がやってくれる、
  • 失敗をさせない vs失敗から学ぶ、
  • パラシュートなしで飛べる  vs パラシュート無しは自殺行為だ、(リスクアペタイトの違い)
  • ノー・プロブレム  という発言 = 『指示・命令であれば、従います
  • 年長者は無条件に尊敬しろ vs 真似しちゃいけたい先輩がいる
  • ヒトに迷惑をかけてはいけない vs 転びながら前に進むしかない 
  • 会社の成長のための自己犠牲は美徳だ vs 兵隊を大切にしない管理職はリーダーではない
@HyHyutte