未来の風景を描くチカラ~創造や発想に時間を配分する~

ビジネスを取り巻く環境はダイナミックに進化を続けており、私たちが目にする製品やサービスの多くは、すでにコモディティ化しているといえるでしょう。コモディティ化の先には、安売り案件の増加により、疲弊する社内風景が想像できる。
機能面以外で差別化する視点を取り入れる企業では、Customer Experienceをredesignしようとする取り組みもある。見込み客から新規顧客、既存顧客や優良顧客など、アカウント・ライフサイクル全般のエンゲージメント施策においても、デジタル化は進んでいる。データ統合やデータオペレーションといった新しい職種に対する人材ニーズが高まっている一方で、今日のジョブマーケットでは、データ・エンジニアやデータやサイエンティストが不足しており、人材の発掘や採用・リテンションが非常に難しくなってきていると聞く。
日本人は世界一「スキル不足」
「ヘイズが2018年にオックスフォードエコノミクスと共同で世界33か国・地域を対象に行った調査研究によると、日本の『人材ミスマッチ』は世界最悪のスコアで、企業が求めているスキルと、実際に求職者が持っているスキルが大きくかい離している事がわかっています。背景には、スキルを上げることが現職や転職先で評価され、より高い報酬に直結している欧米と比べ、日本は終身雇用が根強く、スキルアップすることが必ずしも評価や報酬に反映されない事から日本のIT人材はスキルアップに対する意欲に乏しい傾向にあるといえます。企業は、評価制度を見直し、パフォーマンスやスキルに重点を置く事で、IT人材のスキル不足解消につながるでしょう。」
Source: ヘイズ IT人材のスキルアップに関する実態調査 (Hays Japan / Aug 2019)
クラウド市場ではMSFT Azure, AWS, Googleによって、新たな歴史の1ページが作られつつある。iPhoneやアンドロイドを中心に、次世代platformの覇権をめぐる争い(Ecosystem Dominance)が繰り広げられている。
Ecosystem Dominance by Android
Device/Gadget   :Pixel / Chromebook
Web Browser     :Chrome
Automotive        :Auto / Automotive OS
OS                          :Android / Chrome
Home IoT            :Nest Hub Max / Google Home
Search                  :Google Search /Assistance / Lens / Photo
Develop Tool      :Android Studio (Flutter / Dart / Emulator etc)
Infra/Platform   :Google Cloud Platform
Ads Trade            :Google Ad Manager (Former “DoubleClick for Publisher”)
スマートフォン、タブレット、TV、Wearable デバイス、スマート家電、自動車など、Androidベースの アプリ開発が簡単になってきているようだ。ということで、グーグルからリリースされている画期的なアプリ開発ツール群を覗いてみることにした。『Android Studio』という開発支援ツールをWindows PC(家庭用)に入れ、UI開発ツール『Flutter』もインストールした。ネット上の諸先輩方の苦労話は聞いていたが、ツールのインストールに非常に時間がかかる。『Android Studio』のインストールからサンプルコードを実行するに至るまでの工程は私の場合、15時間くらい(涙)かかった。『Android Studio』をインストール後、『Flutter Projectを作る』を選んで、エミュレーターを起動し、サンプルコードを実行してみた(スクリーンショット参照)。
flutter demo.png
Android Studio内で​サンプルコードを実行(+ボタンを押した回数をカウントされる)

 

環境の変化が早すぎるため、自社養成プログラムやオリジナル教材を開発するのは非常に苦労する。このような状況では、中長期的なビジネス・プランを描くことがほとんど不可能となるため、『スキル不足による事業の継続性リスクあり』といった企業評価を、融資担当や投資家、そして未来の転職人材にされてしまう恐れもでてくる。
『顧客と対面する従業員は今後、デジタル化を続けるこうした新しいビジネスの仕組みを十分に理解していなければ、担当職務の遂行が非常に困難になることでしょう。ビジネスの仕組みを十分に理解していな従業員に難易度の高い仕事を任せた場合、管理・監督の役割を担うものにとって、労務管理上のリスクでもあるかと思います。取引履歴や顧客情報の取り扱いに関し、一定以上の知識とスキルを持つことが求められる時代となりました。』
(https://www.comptia.jp/information/2019/05/comptia-dod.html)グ無し、残業あり)
戦略と整合性のある人材開発(Re-skilling)を強化しようと考えるとき、社内に流入するトラフィック(業務量)や社内で回遊するゾンビプロジェクトを、管制塔のようにコントロールする必要があるだろう(Resource Capacity Plan / Demand Management / Revenue Quality Management / Internal Audit & Risk Management etc)。
誰も止められない、社内プロジェクト (スキル開発も、導入後のメンテ要員確保もない)
●一部のベテラン社員がオペレーションを回しているため、頼られるベテランは疲弊
●ハイブリッド・マルチ・クラウドな環境で、情報インフラの運用担当は疲弊(離職)
●業務が複雑すぎるため、ノウハウの蓄積が困難(再現性が低く、引継ぎができない)
●日々のトラブルシューティングで疲弊し、現場が顧客視点を失っている
●必要とする専門家(社内に無いスキル)は明確だが、彼らの市場価値が高すぎて支払えない。
●主体的な学びを促進する仕組みがない(課題発見スキル無し、コーチング
環境の変化が、私たちの心の準備を待ってくれることはない。ビジネススクールの教授陣も、これまでのケーススタディや処方箋が通用しない時代だといっています。私たちの周りには『答えのない課題』があふれています。『直面している課題が分からない』という課題もたくさん、非常にたくさん、本当にたくさんあります。
abc
豊かさを追い求めた20世紀後半に築きあげられた成功体験が、革新を阻害してきているといわれる。『蓄積してきた知識や経験を周囲に説明すること』に多くの時間を費やしてしまっているからだ。現代人に欠落している領域として、『創造や発想への時間配分』があげられるのだそうだ。ちくま文庫から出ている『増補 サバイバル』 (服部文祥 )という本を読んだ。北アルプスを日本海側から南下縦走するヒトのサバイバル日記といった内容で、266ページあたりにある記述が、興味深かったので引用させていただく。
山の中で道に迷い、方向感覚を失ったときに、生き延びるチカラ
【複数の選択肢がある場合】
せわしなく観察して、怪しい仮説を消していく(更新には体力が必要)。
【有望な選択肢がない場合】
見切り発進する。少し試してみて、感じを確認しながら進んでいく。
【選択肢がない場合】
行動する、ただそれだけだ。蒸留された『原始な意志』が浮かび上がる。
Source:『増補 サバイバル』 (服部文祥 /ちくま文庫)
『創造や発想への時間配分』がビジネスパーソンに求められる時代、週休三日制を導入した企業もあると聞く。『未来の風景を描くチカラ』は、アトリエで創作活動に没頭するアーティストのスタイルに似ているのかもしれない。